この日に歌ったのはカバー3曲とオリジナル2曲、おまけで最後に1曲「翼をください」の計6曲だった。
カバーの3曲は、酒吹の演奏を除けば、残念ながら「相変わらず…」という感想しか持てなかった。相変わらず表現力が乏しい。前回の『寒鱈まつり』のときに見てから1ヶ月も経っておらず、そんなに急に成長するものではないので、これはしょうがない。今回は生演奏とのセッションを評価するということで、あまり突っ込まないことにしよう。ただ、今ひとつ盛り上がりのない、あの会場の雰囲気はいただけなかった。
練習時間がなかったということで許される部分はあれど、やはり“プロ”としては考えもの。メンバーに好意を持った観客ならいざ知らず、今回のような、S.H.I.Pの存在を知らない、または興味のない観客に対してのあのパフォーマンスは、とても“プロ”とは言い難い。お金を取って公演を行っているのだから、それに見合うものは見せてもらわないと客としては納得しないものだ。その分を酒吹の演奏がフォローしているといった感じではあったが。
ここで、入場料の話をすると「S.H.I.Pとしてはもらっていない」あるいは「全ては諸経費などで使ってしまうので儲けなど無い」と言われてしまうことだろう。しかしそれは開催側の事情であって、観客には関係ない。料金に見合ったものを求めるのは客としては当然のことだ。もし「そんなことはない」「それは客の勝手だ」と言うのなら、やはり“プロ”としての自覚がないと言わざるを得ないだろう。
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