それでも今回の企画には、大きな価値があったと思っている。それは、取りも直さず、S.H.I.Pメンバーにとっては生演奏をバックに歌い、踊ることで受ける刺激や、酒吹側が同様に受ける刺激というのが、今後のパフォーマンスや演奏に新たなイマジネーションを与える可能性があるからだ。
今までは、地元のミュージシャンとの共演など、あまり考えたことがなかっただろうから、このような企画は、これからも積極的に行ってほしい。
酒田や庄内、山形県内で活動しているミュージシャンとコラボレートすることは、お互いの新たな可能性を引き出すきっかけになると思えるからである。また、新たなファンを生み出す可能性も出てくるだろう。
S.H.I.Pに限らずアイドルのイベントとなると、アイドル・ファンがイベントを盛り上げる形が多い。しかし、そういった集団をあまり好ましく思わない人もいる。
そのような人でも、応援したいと思う気持ちが出てくることがあるだろう。特に、S.H.I.Pように、既存のアイドルではなく、地方で頑張っているグループなどがいた場合だ。しかし、素直に行動に移せない人もいるはずである。何故なら、アイドル・ファンたちの、あの異様な熱狂ぶりを見て、引いてしまう部分があるからだ。
但し、地方・都心を問わず、アイドルという存在を支えているのは、そんなアイドル・ファンたちであることも確かである。
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