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 『CDはどこに行くの?』vol.1


CDはどこに行くの? vol.2


 昨今、インディーズ市場が活性化してきており、大手プロダクションや大手レコード会社が手がけるよりも、インディーズで活躍する方が個性や方向性を打ち出しやすいということもあるし、プロダクションやレコード会社、TV局などの意向にとらわれず、自由に自分たちの主張ができるという良さがあるからだ。

 また、大手がビッグ・プロジェクトとして手がける、例えば「CHEMISTRY」のようなミュージシャンがデビューするのは年間に1〜2組あれば多い方で、その代わりインディーズなら、SHIPを見ても分かるように、それほどお金をかけることもないため、リスクが少ない形でデビューできるので、インディーズ・レーベルからでデビューするミュージシャンが多くなってきている。

 80年代から90年代にかけて、アイドルが湯水のごとく湧いて出てきた時期があったが、その頃のアイドルというのは歌やダンスの上手い下手ではなく、ルックス重視でデビューしていた場合が多かったように思う。デビュー歌手数の推移また、80年代後半の「イカ天」ブームがあったおかげでバンドのデビュー数も多くなったが、その頃と比べて現在は、バンド人口増加によって底辺が底上げされてきていることもあり、歌や楽器演奏のレベルが上がってきている。
 更に、インディーズでデビューする人が多くなるにつれ、注目される人も多くなってきたので、セルCD市場内でのミュージシャン同士の潰し合いが起きているのかもしれない。

 そういった時代の流れもあり、これまで日本のTOPに君臨してきたミュージシャンのカリスマ性が段々と薄れてきているように感じられる。

 これらのような様々なことが重なり、ミリオンセラー作品が少なくなってきた要因と思われるが、それならそれで市場内での紛争はあれど、全体的に見れば売上は変わらないのではないかと思われるのだが、実際はそうではないようだ。
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