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『サンストアイドルまつりvol.2』
〜 亀戸ぶらり旅 〜 編



『サンストアイドルまつりvol.2』
〜 四者四様 〜 編


 2組目は『AN-NA.JUICY FLAVOR』。読み方は『アンナ・ジューシー・フレーバー』。う〜ん…なんかこう……、フワフワしたというか、インパクトのない名前というか……。初めて聞くグループ名ということもあり、いまひとつ覚えにくい。
 どんな子たちか全く知らなかったので、とにかく出るのを待っていたら、ギャル系の女の子3人が登場。「これはアイドルか!?」と思っていたところ、流れてきたイントロを聴くと、なんとジャクソン5の『ABC』ではないか。出で立ちからしてHIP-HOPかレゲエでも歌いそうなのだが、ジャクソン5とは恐れ入った。もともと高い声質のマイケル・ジャクソンの子どもの頃の曲なのだから、その声質はさらに高い。
 もう何年も前、Folderのヴォーカル「三浦大地」がこの曲を歌っていたのを聴いたことがある。声変わりする前の彼はかなり高い声が出ており、見事に歌いこなしていた。小学生にしては抜群に歌が上手かったし。それを思い出したので、「本当に歌えるのか?」と思っていると、予想外の可愛らしい高い声で歌い始めた。歌詞が日本語に訳されていたので多少違和感があったが、声の感じと曲調がマッチしており、意外に素直に聴くことができた。

 しかし、この子たちの場合、先の中澤京子嬢とは違い、しゃべりはイマイチ。どうやら中心となるAN-NAという子だけは、グループの活動だけではなく、モデルとしても活躍しているとのこと。なんの雑誌(あるいはショーか?)に出ているのかは知らないが、後日、チョット調べてみたところ、グラビア・アイドルとしてDVDなども出していた。本当にモデルなのだろうか? 小さい頃からダンスのレッスンはしていたと言うし…ムムム…よくわからん。
 とりあえずAN-NA(「安奈」らしい)は普段、モデルかグラビア・アイドルの活動はしているようだ。となると、他の2人は普段、一体何をしているのだろう? バックダンサーとして他のグループに参加しているわけでもなさそうだし、レッスン漬けの毎日?? それにしては、なんとなく中途半端なダンスに見えたし、ふ〜むむむ…こちらもよくわからんなぁ。

 2曲目以降はオリジナルなのか、よくわからない曲だったが、1曲だけ懐かしい曲をカバーしていた。ベリンダ・カーライルの『Heaven is A Place On Earth(ヘヴン・イズ・ア・プレイス・オン・アース』だ。これは80年代後半(86〜87年頃)に全米で1位になった曲。当時はよく聴いたものだ。
 この『AN-NA.JUICY FLAVOR』というグループは、ジャクソン5といい、ベリンダ・カーライルといい、洋楽のカバーを歌うのが、ひとつの特徴のようだ。
 ただ、両曲とも、歌い方があまりにもアッサリとしすぎている感がある。逆にその分、耳に入りやすいのかもしれないのだが、あまり耳に残らない。右の耳から左の耳にスルリと抜けていき、すぐに忘れてしまいそうな、そんな感じだった。

 結局のところ、このグループの方向性がよくわからなかった。モデルやタレントをやっている若い女の子が、人気が出てくるとよく一発屋的に歌を出したり、グループをつくって一時的にミュージシャン活動※1をすることがあるが、このグループもAN-NAに人気が出てきたので、事務所側がイマイチぱっとしない(失礼)同じ事務所の子たちと組ませたというパターンではないだろうか。
 ただ、AN-NAの可愛らしくも、少しハスキーな感じの声は、個人的には割と好きだし、うまくすると売れる要素の一因になるかもしれない。今後の展開次第といったところか。
 あとは、他の2人のポジションをハッキリとさせたほうがよいだろう。ハモリはまずまずだったが、ダンスはまだまだ上達の余地があるように見えた。

 これからもっと歌、ダンスをしっかりと磨き上げれば、アイドルではなく、ダンス・ユニットとして活躍できるのではないだろうか。たとえば、dosとか、あんな感じの歌って踊れるグループあたりが目標となるのでは。
AN-NA.JUIDY FLAVOR
※1:あえて「アーティスト活動」とは言わないでおく。昨今、音楽活動をするすべての人を「アーティスト」と称する傾向があるが、“アーティスト”という響きに当てはまる人が日本に何人いるのか疑問だからだ。僕のチョットしたこだわりである。
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